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2020-04

21世紀の教育とは

学校で学んだことを一切忘れてしまった後になお残っているもの、それこそ教育だ。(A Einstein)
 今回は、このアインシュタインの言葉を元に、現代に通用する部分と時代に合わせて必要とされる所を考えてみたいと思います。
学校教育とは、人生を生き抜けるすべを与えることであって、(指導要領に事細かに書かれているような)知識を教えることではない事は、このblog をお読み頂いている皆さまにとっては共通の認識と思います。親も、子供の一生を守り通してあげることはできない事実があるため、子供には生きぬいていける力量が育つように見守ってあげることが求められているでしょう。
 老子が言ったと言われている故事にあるように、「人に魚を与えると1日で食べてしまう。しかし人に釣りを教えれば生涯食べていく事が出来る」『授人以魚 不如授人以漁』にも通じると思います。

 21世紀的には、「釣り方」「採り方」といった過去の経験の蓄積を伝授するのではなく、「その人の中に持っているモノ」を引出してあげる事によって、現代に通用する新しい、一人一人に合った「釣り方」「採り方」が身につくといえるのではないでしょうか。
 とはいっても、現在までに確立した「釣り方」「採り方」は、過去の失敗の山を築き上げた結果、時代の荒波を乗り越えて生き残ってきた最善策なのです。浅はかな(?)思いつきで変更しても、just idea は過去に誰かがやってみて上手く行かなかった例をなぞっているに過ぎず、本人は改善を目指していても実際には改悪にしかなっていない、という例を実に沢山見かけます。「他人のマネができるのが秀才、他人のマネもできないのが凡才」と言われるゆえんです。他人のマネを繰り返し、現代に生き残っている/確立した「釣り方」「採り方」から、その本質と発想を学び取り、未知の状況にも対応できるようになり、自分流を確立するのが、守破離の教えです。守破離についても本 blog で取上げたこともございますので、よろしかったらご参照ください。

型を体得しないと「型破り」にはなれません

 過去と同じ事が将来にも起こる訳ではありませんので、過去の流儀・対応をそのままなぞるのでは、過去の成功体験を再現できずに終わってしまいます。緊急事態・未知の状況に対応するためにも、過去の成功例・失敗例から学び、守破離を目指してゆく事が重要になります。学ぶことなく「守」を繰返すだけでは、学んだことにもならないのです。
 過去の確立した「釣り方」「採り方」を学ぶだけでも、「1万時間の法則」と言われます。素人からスタートしてプロの域に達するには、1万時間に及ぶ練習・経験が必要ということです。分野を問わず。1万時間というと、毎日3時間の練習を365日通して維持すると、約1000時間という計算になりますので、これを10年間継続して初めてプロの域に達するということです。
 確立した「釣り方」「採り方」をマスターし、その上で、現代の環境変化に即応して、新時代領域のノウハウを取入れたり、境界領域を開拓しながら、そこに通用する21世紀の「釣り方」「採り方」を生みだしてゆく、力をつけるのが21世紀の教育の目的になってくるでしょう。守破離の「離」を目指すのが、教育の目的とも換言できるのではないでしょうか。

 未知の領域であり、誰もが経験したことのない部分が含まれます。そして、「その人の中に持っている能力」を発揮しない限り、未経験ゾーンで生き抜いてゆく事はできないでしょう。如何に引出してゆける環境を整えるのか、またどれだけ失敗を許容できるのか、本人にとってはどれだけ失敗から学べるのか(何かを学ぶ限り、「失敗」ではなく「経験」です)、個人にもチーム・組織にも忍耐と明確なビジョンが求められます。
 老子の時代・紀元前6世紀から2600年を経て、21世紀には「釣り方」「採り方」を教えるのではなく、自分で考え抜いてもらう時代になってきたようです。そこには、基礎となる知識と智恵も必要になってきます。A.Einstein の「学校で学んだことを一切忘れてしまった後になお残っているもの」を考えても、自分で考え抜けるために必要となる知識・智恵も時代と共に加速度的に増加してきているのも、また事実です。
 知識、直感、感性、創造性、忍耐力、多角的な能力を兼ね備えている事を要求されているのが現代に生き延びてゆくことの難しさとも言えるのではないでしょうか。
 やはり春秋時代に、孔子が「学びて思わざればすなわちくらし、思いて学ばざればすなわちあやうし」『子曰、学而不思則罔、思而不学則殆』という強烈な一言を残してくれています。勤勉に知識を蓄積しても、大志を抱く/世の中に貢献してゆかないと、なおも「愚鈍」でしかないのですが、野望だけ大きく学問としても倫理的にも力を蓄える裏付けがないとこれほど危険なことはない(本人にとっても)、身に積まされます。

最後まで目を通していただき、有難うございました。
今回は、いろいろな先人たちの名言を結びつけることになりました。少しでもお役に立てれば、幸いです。


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プロフィール

scaramouche

Author:scaramouche
I am an Executive coach, Consultant and Negotiator working in Tokyo, Japan. In charge with develop people, leadership management and motivation management, supporting president level, executive level and organization level.
Concurrently a visiting lecturer/researcher in Ohmae Kenichi School of Business.

After earning MD and PhD in medicine, I experienced medical practice as an anesthesiologist and ICU expert followed by scientific research work of molecular biology and molecular genetics. Following academic experiences, I joined to a global pharmaceutical company, and experienced Drug Discovery projects, Biomarker works in global Biomarker group, and Drug Development projects in the global context of drug development. Through my medical and business career, I have shown leadership involving internal and external stakeholders to create the value of projects.

Specialties: MBA (Business strategy, Marketing, and People Development), GLLC Certified Coach, JCA Certified Medical Coach, ABNLP Certified NLP practitioner, JNLPA Certified NLP practitioner, JSNS Certified Negotiation analyst, MD.Sc, PhD (Medical), Faculty Fellow of Pharmaceutical Medicine, Certification by the Training course of Biomedical Ethics and Law (Tokyo University).

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