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2016-11

フォッグの行動モデル - どうしたら行動に移せるか

 「11月なのに雪」の日には驚かされました、歩道の雪を集めた片隅にまだ名残が見られ、いよいよ冬という感が漂っています。いつも、本 blog を訪問下さり、有難うございます。今回は、この前 BJ Fogg's Behavior Model に久しぶりに再会し、以前とはまた変わって見えた所がありましたので、話題に取り上げてみたいと思います。

 どうして、違って見えたのか?といいますと、丁度昨日のFBの投稿にあります。
 「現代の多様な組織に求められるリーダーは「優しい頼れる兄貴」のような存在です。
彼のプロジェクトに参加していると、困難なミッションでも、知らず知らずのうちにスムーズに事が運び、気がつくと成功裏に完了している。
 もちろん、大難局にぶち当たり、チームの結束が高まりパワーアップしただの無数のパターンがある。正解など、前もって決まっていない」
 行動に移せるリーダー/指導者とは? 考えてみたいと思います。

 まず「フォッグの行動モデル」のご紹介をさせて下さい。行動を起こすには、モチベーション、能力、きっかけの3つ要素が同時に集結しなければならない、ということを示しています。
 ある 「きっかけ」が生じた時に、「モチベーション」と「能力」が伴わないと行動が起こらない、という訳です。

BJ Fogg's Behavior Model
Fogg の行動モデル

 たとえば、電話一本かかってきた状況を考えてみても、恋人との電話でしたら、「モチベーション」は高いでしょうから、たとえデートに行くお金がなくても(「能力」が低くとも)、電話にはでるでしょう。Trigger がaction を引き起こすことができました。嫌な仕事のクレームでしたら、「モチベーション」は下がるでしょう。対応できる準備「能力」ができていれば、電話に出るでしょうけれども、準備ができていなければ、電話に出たくなくなってしまいます。もっとも、信頼関係という「モチベーション」から、嫌々ながらで電話に応ずるかも知れませんが。
 このモデルでは、能力、モチベーション、きっかけの3つの要素が適切に組み合わさった時、人が行動を起こすと考えられています。
 では、「適切に」ことはどういうことか、考えてみましょう。

 プロ/熟達者の場合は、「能力は高い」ところにあります。図の easy to do です。能力が高いがゆえに、少々モチベーションが低くても、行動に移せます。また、きっかけ/動機が低くても、上手くこなすことができます。1つの要素である「能力」が、行動を起こす/やり遂げるための他の2つの要素「モチベーション」と「きっかけ」のハードルを下げている、とも考えられます。
 初心者の場合は、図の hard to do で示される「能力は低い」ところにあります。余談ですが、 do と act は意味が異なるのですね。「モチベーション」と「きっかけ」が高くないと、行動には移せないと考えられます。実際に行動に移してみると、初心者では失敗を繰り返すため、「モチベーション」が下がって行動に移せない状況に転ずる訳です。
 さて、このように初心者がモチベーションを下げた時に、熟達者である「指導者」は何ができるでしょうか? 残る要素である「きっかけ」をより魅力的なものに変える、ということでしょう。目の前に人参をぶら下げるのか、より低い目標設定により初心者でも「到達できる」と思えるよう、「きっかけ」を調整します。結果、アクションにつながり、成功体験を積むと、「能力」の向上につながって、更にアクションを起こしやすくなります。

 実際には、どのように対応しているのでしょうか?
 確かに、設定目標を低くして「きっかけ」を調整します。ここで問題になるのは、「できない理由」は千差万別、一人一人異なります。相手が何で躓いているのか、本当に理解できているかが問われます。普段からよくコミュニケーションが取れているかどうか、ということがポイントになります。実際、コミュニケーションをとると、課題や現在直面している問題点、どうやって対策しているのか、というったことをこまめに話すことになるので、「きっかけ」を下げるよりも、いつのまにか「能力」が上がっている、ということにもなるでしょう。
 もう一つよく見かけるのは、「能力」を上げようとする指導者による教育です。これがなかなか上手くいかないのは、「名選手かならずしも名監督ならず」という格言が良く物語っています。なぜ上手く行かないのか?一つは、自分の成功体験の押し付けになっているからでしょう。Player も変われば、状況も変わっているので、そうすんなり再現できるものではありません。もう一つは、ふつうの人が躓いている所を、才能のある player が難なくクリアできてきた事実です。プロはしばしば「何故生徒ができないのか」が理解できないものです。ミスタープロ野球長嶋茂雄氏が「球がこうスッと来るだろ」「そこをグゥーッと構えて腰をガッとする」「あとはバァッといってガーンと打つんだ」と、少年野球で指導していたエピソードが典型です。

 「伝えることは、(相手のことを)理解すること」と言われます。前のパラグラフにも、コミュニケーションの内容を「課題や現在直面している問題点、どうやって対策しているのか、というったことをこまめに話す」と述べましたが、「能力」を高めるにも、「きっかけ」を設定するにも、普段からこのようなコミュニケーションを通じて相手の事を理解する/共感する/同化することが、本質的に問題になるようです。

 今回は、いかがでしたでしょうか?
最後まで、目を通していただき、感謝です。



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プロフィール

scaramouche

Author:scaramouche
I am an Executive coach, Consultant and Negotiator working in Tokyo, Japan. In charge with develop people, leadership management and motivation management, supporting president level, executive level and organization level.
Concurrently a visiting lecturer/researcher in Ohmae Kenichi School of Business.

After earning MD and PhD in medicine, I experienced medical practice as an anesthesiologist and ICU expert followed by scientific research work of molecular biology and molecular genetics. Following academic experiences, I joined to a global pharmaceutical company, and experienced Drug Discovery projects, Biomarker works in global Biomarker group, and Drug Development projects in the global context of drug development. Through my medical and business career, I have shown leadership involving internal and external stakeholders to create the value of projects.

Specialties: MBA (Business strategy, Marketing, and People Development), GLLC Certified Coach, JCA Certified Medical Coach, ABNLP Certified NLP practitioner, JNLPA Certified NLP practitioner, JSNS Certified Negotiation analyst, MD.Sc, PhD (Medical), Faculty Fellow of Pharmaceutical Medicine, Certification by the Training course of Biomedical Ethics and Law (Tokyo University).

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