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2020-04

線型的成長 vs 指数関数的成長

 こういう話があります。湖の所有者が、睡蓮の葉で湖面が覆われ、湖の魚が死んでしまう事のないよう、家を寸刻も空けずに湖を観察することにしました。睡蓮の葉は、数日ごとに二倍に増えるといいます。何か月もの間、所有者はひたすら様子をうかがったのですが、睡蓮の葉はほんのわずかしか見えなくて、とりたてて拡がってゆくようには思えませんでした。睡蓮の葉が占める面積は湖全体の1%にも満たないようなので、ここで休みをとって、家族で出かけても大丈夫だろうと判断しました。数週間後に帰宅した彼は、愕然とします。湖全体が睡蓮の葉で覆われ、魚がみんな心でしまっているではないですか。睡蓮は、数日毎に2倍に増えるので、最後に「7回」倍加した分で、睡蓮の葉が湖全体に広がってしまったのです:2の7乗=128 倍です。指数関数的成長には、このような特性が潜んでいるのです。
 グラフで見てみましょう。指数関数的なカーブも、線型的な直線も、最初の内は(下のグラフでは5~6時間のポイント)大して差は見られません。しかし、ある特異点(曲線の折れ曲がり点)を越えると、一気に/爆発的に増殖・進化するのが、指数関数的成長の特徴です。
 単利で増やすのと複利で増やす場合の違いもかくの如く違いが出てくるのを、皆さんもご存じだと思います。こちらは、特異点までが遠いので、複利でもなかなか爆発的に増えるという実感がないのですが。。。

指数関数的成長

 我々の脳のもつ能力で、「指数関数的成長」を実感させてくれるのは、「パターン認識」能力でしょう。小さなパターンの基本を認識すると、超並列処理よりより大きなパターンを見つけ出して行くという自己組織化能力は、正に「指数関数的」にパターン認識を加速化させてくれます。このパターン認識により、頭の中で現実をモデル化し、そのモデルを新しい状況に当てはめて検証を繰り返しモデルを進化させる能力は、人間の知能の中でも最も重要な機能の一つと考えられます。

# その他の「指数関数的成長」の例
 すぐに頭に浮かぶのは、ムーアの法則でしょう。1970年代の半ばにインテル社の会長となったゴードン・ムーアが、半導体の集積率に関して「およそ24カ月で集積回路上に詰め込めるトランジスターは2倍になる」と1965年の論文上で記述したものです。その他の要素の効果も考え合わせると「およそ12カ月でコンピュータのコストパフォーマンスが2 倍になる」といわれています。図に示すように、過去100年くらいの間のデータを見れば確かに情報処理関連のハードウエア技術の進歩は、上記指数関数的成長の正しさを示している好例と言えるでしょう。
 
ムーアの法則

 もう一つ面白いグラフがあります。世界人口、地球上の人間の数も指数関数的増殖に見えるのです。人口爆発が起きた特異点は、産業革命時期だったことが読み取れます。産業革命による生産性の向上が、人類の生活環境を一騎に改善したことが伺えます。もし、産業革命が起こらず、人類が肉体労働から解放されていなかったならば、世界人口の特異点はもっと先に延びていたか、S字カーブになってplateau になっていったのかも知れません。それほどに、人類を肉体労働から解放した産業構造改革はインパクトが大きかったといえるでしょう。

人口爆発

# 「指数関数的成長」からの学び
 では、倍々ゲームで加速する「指数関数的成長」を、社会のプロセスに当てはめて考えてみましょう。
 複利 vs 単利で見てみると、年利10%として(高過ぎますが、計算しやすいので)
複利: 1.1x1.1 = 1.21, 1.21x1.1 = 1.331, 1.331x1.1 = 1.4641 …
単利: 1x1.1+0.1=1.2, 1x1.1+0.2=1.3, 1x1.1+0.3=1.4 …
即ち、複利だと元本と増えた利息全体をベースにして、新しくベースを作り直して、利息が掛かっています。当たり前のことで申し訳ありませんが。。。
 上の複利の数列を社会プロセスにシミュレートすると、新しいテクノロジー・考え方を投入して、作り上げた新しいルールの枠組みに対して、行動を起こしているということでしょう。これに対して、単利の数列観てみると、新しいテクノロジー・考え方を投入するのはいつも「1」という元本、即ち古いルールの枠組みに対してであって、毎回古い考え方「1」を「1.1」に変換する操作を繰り返しているとシミュレートすることができるでしょう。
 即ち、進化した新しい発想、常識、ルール、platform をベースに考えるが、「指数関数的成長」を生みだす発想なのに対して、旧世界の発想・常識・ルールで考えるのでは「線型的成長」スピードしか生みださない、と考える事もできると思います。それでも、デフレに比べると遅くとも成長しているだけましなのかも知れませんが。
 実際に書き出してみると、頭の中でイメージしていただけでは気が付かない、色々な側面が見えてきますね。

 言い換えると、ある限定された領域で開発されたテクノロジーが他の領域にも応用されるようになり、拡がってゆくと、「指数関数的成長」に至ると考えてもよいでしょう。例えば、3Dプリンターを考えてみましょう。「プリントする」技術という視点から眺めてみると、これまで2D で見せていた図面を3D で表現する事を可能にしました。これまでの2D の基本製図の技法を用いて、基本投影図 三面図(正面・上面・側面)により実際の形は表現できていた訳ですが、実際に 3D でプリントアウトできるとリアリティが増し、表現能力が圧倒的に豊かになります。これが、プリントされた「モノ」の視点から眺めてみると、応用範囲が「指数関数的」に広がります。いろんな素材を3D プリンターに乗せることによって、実際に部品として実用に耐えるものが作成できるようになると、これまでの「形」だけを利用していたところから、「モノ」としての利用範囲が一気に拡がります。従来は、金型を作成して、同じ形を効率的に大量生産していた訳ですが、これが3D プリンターを使って一つ一つ形の異なる「パーソナル部品」をデザイン段階から使う事ができるようになります。自動車の内装部分など、良いターゲットになるのではないでしょうか。
 このような「技術」は、どこかの時点で「本質的な汎用性」を獲得したというよりも、はじめから多くの領域にも応用可能な汎用性を内在していたと考えるべきでしょう。「技術開発」の段階から、多くの領域に共通する「本質」をターゲットして、より単純で、本質に向かう方向に目が向けられていることが必要です。往々にして、ニッチをターゲットして、より特殊ケースに、より「重箱の隅」に向かってしまうケースがありがちです。こういった研究開発からは、他領域にも応用できる「本質的な汎用性」をもったテクノロジーは決して生まれないでしょう。

 人生は「らせん階段」を昇るようなもの、とは大学時代の講義で聞いた謀教授(どなただったか忘れてしまいましたが)のお言葉です。一ピッチ上がる毎に、展望が拡がり、新しい風景が見えてきます。そして、下を見てみると、下にいた時には周囲が見渡せなくてもがき苦しみながら対処していた事が、「こういう構造になっていたのか」とすっきりと見渡せるようになります。
 一ピッチ登って、新たなレベルに土台を踏み固めてゆく、1段下の階とはまたルールも常識も進化した土台を踏み固めてゆく事が、「指数関数的成長」を生みだすように思います。

 蛇足になりますが、実際には一つ難しい問題があります。自分では「一ピッチ登って、新たなレベルに土台を踏み固める」作業をしても、社会のニーズになっていないと、評価されることがありません。ゴッホは、自分の生きている時代には、全く評価されず、習作が1枚売れた程度で、絵の具を買うお金にも事欠き、40歳でピストル自殺してしまいます。ゴッホやモーツアルト、日本だと油絵をほぼ独学で学んだ五姓田義松といった、「早すぎた」天才達にならないためには、生み出した新たなプラットフォームには、社会ニーズを取り込む必要があります。天才からすると、社会のニーズを取り込むと天才が凡才になってしまうのかも知れませんが。


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人工知能 AI の社会にもたらす影響

 最近、人工知能 AI, Artificial Intelligence に関するニュースをメディアで見かける機会が増えてきたように感じます。今回は、最近のニュースから幾つかの話題を拾って、変化の加速化した社会へのインパクトについて考えてみたいと思います。

 まず、人工知能 AI, Artificial Intelligenceとは何か、復習してみましょう。 人工知能の研究の目的は、人間のような知能の働き(の一部)をコンピューター上で実現すること、簡単には「考える機械を作ること」と表現できるでしょう。
 人工知能の代表的な応用分野として、ゲームやパズルへの応用があげられますが、その例としてはチェスや囲碁、将棋などのゲームが挙げられるでしょう。
 ゲームやパズルの問題を解くためには、非常にたくさんある選択肢の中から、もっとも有効な答えを素早く探し出さなければいけません。つまり、答えの探索が主な手段となります。
 次に人工知能の他の分野として、定理の証明があります。これは、つまり、数学の定理をコンピューターによって、与えられた公理を使って推論を行い目当ての定理を自動的に証明させるというものです。
また、その他にはエキスパートシステムへの応用があげられます。ある分野の専門家の知識をデータベースとして組み込み、このデータベースを用いた推論を行うことで、さまざまな問題を解決するシステムのことです。例えば、IBMの「ワトソン君」が医師の診断プロセスをコンピューター化する取組みを行っており、商業化が視野に入ってきています(*1)。
 これらの他にも、自然言語理解・機械翻訳、自動プログラミングなど人工知能の応用分野は様々です。


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 まず、メディアで大きく報道されていたのが、将棋のプロ棋士5人と5つのコンピュータ将棋ソフトが対決する『第2回 将棋電王戦』でしょう。4月20日にその最終局になる第5局、三浦弘行八段 vsコンピュータ将棋ソフト「GPS将棋」の対局が東京・千駄ヶ谷の将棋会館で行われました。ここまでの『第2回 将棋電王戦』の対戦成績はプロ棋士側から見て1勝2敗1引き分けでしたが、最終局も三浦八段が敗れ、将棋ソフトの3勝・プロ棋士の1勝という結果に終わりました。
 将棋に先立つこと15年前の1997年、同様のニュースが世界を駆け巡ったことがあります。西洋将棋とも呼ばれるチェスの世界チャンピオン、ガルリ・カスパロフ氏が、米IBMのスーパーコンピューター「ディープブルー」に敗れという、「かつて来た道」でもありました。
 今回の将棋電王戦シリーズでは、直感優位の序盤戦は棋士側がリードし、手が読み切れる中盤以降の局面でPCが挽回して逆転してゆくという流れでした。時間が経つにつれて、持ち時間を使い果たしたり、疲労が蓄積したりと、生身の人間に不利な状況が生まれてきますので、コンピューター側に有利な条件だったようにも思います。人間 vs 人間の対局で平等に設定されたはずの条件が、ここではコンピューターに有利になっていたようです。また、機械との対局(指すのは技師さんでし)というのも環境設定も、緊張感に今一つ欠け、棋士にとって難しかったでしょう。対局者2人で一つのアートを共同製作して、「一局」を完成させるのが将棋や囲碁ですので、一人では上手くゆかないでしょう。
 将棋ソフトがここまで発達したのは脅威でしたが、コンピューターにとって絶対条件は「価値評価」「価値関数」です。あらゆる局面がデジタルに評価できないと、機械は思考停止に陥ってしまいます。とりも直さず、「価値関数」の設定技術がここまで進化したこと、AIの進化を実感するのに十分な結果だったと思います。終局までのロジックの組み立てられない不確定要素の多い序盤でも、中盤以降挽回可能なところに留まれるだけの力をつけたというのも脅威的でした。
 さて、この将棋ソフトの進化がどのようなインパクトを持つかと考えると、羽生善治三冠の次のコメントが本質をとらえて印象的でした:「勝ち負けだけを争うものなら将棋にそれほどの価値はない。思いがけない発想やドラマチックな逆転が共感と感動を呼ぶ。感動的な俳句を作れないように、コンピューターに人間の共感を得られる将棋は指せません。チェスでは今も人間同士の対局を楽しむファンの数は減っていませんよ」。全く同感で、将棋の意義・目的は勝ち負けではなく、アートの域に達した感動を呼ぶ着想やプロセスにあると思います。今回、将棋ソフトにプロ棋士が敗れたのですが、アーティストとしてのプロ棋士の価値は全く下がっていません。アーティストとして高みに挑戦し、より感動を生む作品を対局相手と協働して生み出すことに胸を張ってチャレンジしていってほしいと思っております。


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 続いて、事故を起こさない自動車:「自動運転」技術の実用化の話題を取り上げてみましょう。Googleが数年来、開発を進めてきた自動走行車が、この5月米ネバダ州で試験運転のライセンスを取得したというニュースが報道されました。自動運転技術の実用化まで、10年もかからないでしょう。変化・進化の加速化されてゆく現代、2020年頃には実用化も完成している可能性もあるでしょう。「人が運転するなんて、リスクが高すぎる」と言っている時代がもう目前にせまってきています(参考*3)。
 ここには、三菱電機とNEC、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が次世代衛星を使うことを前提に共同開発した世界最高精度の位置測定技術、といった関連技術の進歩の貢献も大きいと言えるでしょう(*4)。
 自動車の自動運転技術の実用化のもつ社会的インパクト、産業構造への影響は計り知れないものがあります。事故の確率が桁違いに下がりますので、事故賠償保険の掛け金が大きく下がるでしょう。東京海上の方と話しても、現在契約の7割が自動車保険ということですので、今から火災保険や地震保険などに利益の源泉をシフトする準備を進める必要があるでしょう(personal communication)。自動車保険を主力としてきた損保企業の淘汰が始まります。自動車修理工場も多くが成り立たなくなるでしょう。モノや人とぶつからなくても、故障することはあるので、ニーズがゼロになってしまうという訳ではないでしょうけれども、板金・塗装といった主に自動車事故による修理業務でビジネスしてきた修理工場は激減するのではないでしょうか。といった業界再編成が起きることになると予想されます。
 今の時代、これまで人が行ってきた単純(?)作業が機械に置き換わり、雇用は減少するでしょうし、残った仕事も高い能力が要求されるものばかりになってくると考えられます。かつてはソロバンのスキルをもっていれば経理畑の仕事で雇用を確保できました。ほんの30年前の話しです。ところが、今ではエクセルや経理ソフトに置き換わってしまい、ソロバンのスキルだけではお給料をもらえない時代になりました。我々は、このようなほんの数年先の変化に、今から備えてゆく必要があります。正に、進化論のチャールズ・ダーウィンが残したように、「最も強い者が生き残るのではなく、 最も賢い者が生き延びるでもない。 唯一生き残るのは、変化できる者である」環境が21世紀にも通用するでしょう。

 今回は、盛んにメディアに取り上げられているAIの進化、その社会的インパクトを話題に取り上げてみました。なかなか数値で扱えないのですが、「価値関数」の設定についても、不確実性を含んだ状況で判断できる技術が進んできているように感じます。我々は、社会生活やビジネスの中で、必要な情報を集め、ロジックを組み立て、判断しているのですが、実際には多くの不確実性を含み仮説検証を繰り返しています。それ故に、判断通りに進む確率はそう高いとは言えないのが現状です。
 そのため、我々は「直感」を活用していますし、良い直感を働かせて良い「判断」を下すために「俯瞰する力」であったり、豊富な知識と経験の引出しが要求されます。
 IBMの「ワトソン」君でしたら、診断はコンピューターに任せることになる時代が目前に迫って来ているでしょう。しかし、その診断をどのように「使う」かが次の段階に問われます。病気を看ても人を看ていない状況も現実には多々見うけられますが、診断も踏まえて、その方の仕事・人生でどのように判断してゆくのか、コンピューターでは不可能なところにも我々はもっと目を向けてゆく必要があると考えられますし、スキルと経験を磨いてゆく必要があると改めて考えさせられます。
 

【参考資料】
*1 2013年3月31日日経朝刊
「米IBM「考えるコンピューター」、臨床診断など医者をお助け」

*2 2013年5月8日 日経ビジネス
「人工知能は“名人”の夢をみるか?将棋のトップ棋士を破ったコンピューター」

*3 2013年5月4日 CNETニュース
「写真で見る自動運転車--未来を切り開く無人車両の数々」

*4 2013年5月31日 日経朝刊
「GPS精度を世界最高に 誤差1センチ、18年実用化」






マイクロマネジメントのような印象のCEATEC2011

幕張メッセで開催中のCEATEC2011 に行ってきました。
CEATECは、ITとエレクトロニクスの総合展示会です。
CEATEC2011

今年、感じたことは、
1) 日本の部品産業のレベルは高い
2) その一方で、総合的な価値創造が進んでいない
3) スマートグリッドやインフラなど大きなテーマで盛り上がりに欠ける
といった点でした。

会場は、天候に恵まれず、またその日の終了時刻間近に行ったにも関わらず、
まずまずのにぎわい、この産業に携わっている人がいかに多いかを物語っているようです。

スマートフォン関係はどこも賑わっています
雨にも関わらず会場はこの賑わい

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日本の半導体製品の質は、出品されていた台湾の製品と比べても、非常に優秀です。
汎用デバイスだけでも、小型化といい、そこに付加された機能といい、精緻なデザイン一つとってもその質の高さを物語ってくれます。LSI、センシング技術、LED、SiC素材、微細ICチップなど、見ているだけでも機能美に溢れているようです。
また、取り組んでいる企業の多さも特筆もので、その厳しい競争があるから、この洗練された製品たちが生まれてくる物語を十分に感じさせてくれます。

一方、台湾からの製品は細かいところまで神経がゆき届いているとは言い難いところもあり、大味な印象を受けます。しかし、どこにその根拠があるのかとも思いますが、圧倒される「元気さ」が伝わってくるブースでした。

元気さの伝わってくる台湾ブース

何故、こんなに元気なのでしょうか?
製品が世界に受け入れられているからでしょう。
日本製は確かにその質の高さが競争力の源泉とこの20~30年信じてきました。日本製を追っかけてきているアジア製の商品は、質は7割、8割ですが、低いコストを競争力として、低価格で勝負しています。
そして、世界はその低価格製品を支持しているのが現状です。

そこには、先進国マーケットでは商品が飽和してしまっていること。先進国経済が停滞し、今や世界中でデフレに傾いていること。これまで製造地の役割を担っていた新興国において、消費地としてのマーケットの伸びてきたこと。などといった市場環境の変化による影響は大きいのは確かですが、市場のニーズの変化を反映している姿が見られます。

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ならば、日本としては、部品で勝負するのもいいですが、新しい付加価値を提供する製品にもっとコミットしてブルーオーシャンを目指そう、ということになって欲しいのですが、
総合的な製品群が今ひとつ元気がないのが気になります。

NECのブース

Panasonicのブース

スマートグリッド、環境インフラ整備といったビッグビジネスがもっと活況を呈して欲しいところなのですが、CEATECには出品していないのか、予算縮小でなかなか本格的に取り組んでいないのか、良く解りませんですが、会場では「熱い風を感じる」とはいきませんでした。

細かいところに創造力を発揮するのは強みをもつ日本人も、こういった大型プロジェクトで躍進している姿を見る機会が非常に少ないのが気にかかります。家庭単位でのスマートグリッド、地域のスマートグリッドインフラ整備、環境産業を現実のものにする蓄電池の開発といった領域をもっと期待していたのですが、イマイチでした。
環境関連産業にもっとリスクを取ってチャレンジしてこそ、新しい産業創出とデフレ環境からの脱却をはかる良いチャンスなのですから、溢れんばかりの元気を感じさせて欲しいところです。

また、これらの部品技術の高さを活かした、新しい価値を提供するアイデアに溢れた製品に出会えることも楽しみにしていたのですが、こちらも期待外れに終ってしまいました。どうも日本人は、これまである姿を一歩改良する、与えられたゴール達成に向かって一心不乱に働くというのは得意なのですが、こういったビジョンを自ら描き製品化していくのは苦手なようです。

そろそろ、見果てぬ夢を語り、「そんなことできるわけないよ」と言われながらも、なんらかんら言いながら一つ一つ目標を達成していって、夢を現実にする、そういった日本人を新産業創出のためにも見たいものです。
どうもマイクロマネジメントのような姿が印象として残った、今年の CEATEC2011でした。

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プロフィール

scaramouche

Author:scaramouche
I am an Executive coach, Consultant and Negotiator working in Tokyo, Japan. In charge with develop people, leadership management and motivation management, supporting president level, executive level and organization level.
Concurrently a visiting lecturer/researcher in Ohmae Kenichi School of Business.

After earning MD and PhD in medicine, I experienced medical practice as an anesthesiologist and ICU expert followed by scientific research work of molecular biology and molecular genetics. Following academic experiences, I joined to a global pharmaceutical company, and experienced Drug Discovery projects, Biomarker works in global Biomarker group, and Drug Development projects in the global context of drug development. Through my medical and business career, I have shown leadership involving internal and external stakeholders to create the value of projects.

Specialties: MBA (Business strategy, Marketing, and People Development), GLLC Certified Coach, JCA Certified Medical Coach, ABNLP Certified NLP practitioner, JNLPA Certified NLP practitioner, JSNS Certified Negotiation analyst, MD.Sc, PhD (Medical), Faculty Fellow of Pharmaceutical Medicine, Certification by the Training course of Biomedical Ethics and Law (Tokyo University).

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